今朝起きて考えたこと

今日のこのブログは、着物とは関係ないことなのですが。。。。
朝日新聞DEGITAL版で飛び出してきた記事に、深く思うところがございました。

今の朝ドラの「虎に翼」に涙した元最高裁判事、櫻井龍子さん 現代の共感こそ問題

櫻井さん(77)は九州大学3年の時、就職活動を始めて、女性という壁に出会ったとのこと。

大学の学生課で一般企業からの求人情報は山ほど来ているのに、その全てが男性用ということで、結局公務員試験か司法試験の2択のみだったとのこと。

1985年以前、日本はまだ「戦前」でしたから

この言葉で思い出したのが、私が参加した、「国際婦人年」のナイロビ大会です。

同じ世代を生きて来た私と被るところが大有りなのです。

私が参加した「国際婦人年」ナイロビ大会、これが1985年なのです。

1975年から「国連婦人の10年」ということでメキシコ大会から始まって、10年目がこのナイロビ大会でした。

日本各地の自治体からNGO団体として多くの婦人が参加して、ナイロビ大学の構内で討論会や展示、その他のプレゼンをしました。

私は横浜市のNGO団体13名の中の一員に選ばれて、参加しました。

この当時、確にマスコミ、当時はSNSなどはありませんので主に新聞でしたが、婦人の地位に関して誌面を賑わしていたとは思います。

事前準備には相当の日数を費やして、資料作りや、ショートプレイの芝居仕立てにしての練習などを行いました。

展示やディスカッションの資料では、当然その当時の日本の婦人、女性が置かれた立場を紹介し、他国の人々がどういう考えか、や我々日本人としてこれからどのような考え、行動をとっていくかなどなど、熱く語り合った思い出があります。

一方、模造紙に書いた展示の資料とともに、ナイロビ大学のキャンバスの一角でのショートプレイでは、以下のような内容の発表を行なっています。

《ある家庭の朝の場面

父親が食卓の椅子に座り、新聞読みながら朝食をとっている。

食事が終わると、新聞を見ながら、片手にはコーヒーカップを持ち 「おーい、靴下!」と声を上げて、妻に靴下を履かせてもらっている。》


そんな状況が今でも鮮明に私の頭の中に残っています。

確にこの状況がほとんどの一般家庭の状況ではありませんでした。現に私の家庭でもそんなことをした覚えも、主人からそんなことを要求されたこともありません。

これは当時をデフォルトした状況です。そんな場面は現実には少ないかもしれませんが、そのような気持ちは男性の中には多分あったと思われます。それは、家族として他のいろいろなことに遭遇するにつけ、今でも根っこは変わっていない!!

それが今の朝ドラ『虎に翼』に共感を覚えながら見ている私自身であり、また墓の大勢の視聴者だと思うのです。

そこを、櫻井龍子さんがおっしゃっているのです。

『虎に翼」の視聴率の高さは、現状に嘆く女性や弱者の現在を映し出しているからだと思います。