Conveying the appeal of kimonos for foreigners 外国人に着物の魅力を伝える講座を開催しました

イタリア在住のポーランド人/日本在住のポーランド人/日本在住のドイツ人の3人の方に着物についてのお話をしました。

去る8月11日(日)に日本橋の老舗呉服店「つづれ屋」さんにて講座を開きました。

これからのお話に興味津々の皆様です。
お渡しした資料を見ていただきながら、日本での着物を着る主なAnniversary&Ceremonyについての説明を一生懸命聞いてくださっています。
日本橋三越1階の老舗呉服店 つづれ屋さんのショーウインドウ
つづれ屋さんのショーウインドウ(総絞りの振袖)
着物の成り立ち、一反の反物から着物への仕立て方の実演。直線裁ちで8枚に切り分けた布を順番にかけていくと着物になります。小さい着物も洗い張りして仕立て直すことで何代にも渡って着ることができるサスティナブルな衣類です。
店頭に飾られた総絞りの振袖を見ながら、絞りの緻密さに感動されているところ
季節がらもあって、浴衣の生地を興味深くご覧になっています。
現在はイタリアに在住のポーランド人の方。いろんな浴衣地を見ていただいた中でいちばんのお気に入りがこちら白地に青色で朝顔や桔梗らしき花柄を描いたもの。イタリアの明るさの白と海の青を思わせるこの色あいが好みだとのことで、最終的にはお買い上げくださってお持ち帰りになられました。浴衣への縫製や帯は自分でなんとかしますとのこと。それもそのはずイタリアでのお仕事が毛糸を作ること、ということで、ご自身で作られた糸で帯も織ってみます、着物も縫ってみます(着物となるかどうかは?)とのお話でした。

お三方とも元々着物に興味があって、私の講座を見つけていただいたということで、大変熱心にお聞きいただきました。

留袖の説明の中で家紋の話をすると、大変興味を持たれていました。イタリアでは貴族の紋章としてはありますが、日本の各家庭に決まった紋が受け継がれているということに大きな驚きをお持ちでした。

しかしながら、日本では、家紋を入れる着物を着る機会も少なくなり、レンタルで借りることでご自分の家の紋にも執着なく、知らない人も多くなっているという話をすると、「もったいない!」といったご感想をいただきました。

着物の種類として、柔ものと紬の話もしました。いわゆる後染め、先染めの違いなどにも興味をお示しでした。

お一人の方は、翌日イタリアへとお帰りになられるということでしたが、後のお二人は現在は日本に在住ということで、今後もこういった着物の話を聞く機会などあれば聞きたい、ということでした。

日本文化としての着物文化の継承に力を注ぎたいと考えています私にとりましても大変嬉しく思いました。

つづれ屋さんも購入を期待しない講座ということでのお店をお借りするということでお願いしたのですけれど、心地よくかしていただけましたことは、感謝の念に耐えません、