春の七五三祝い
桜満開の下で、幸せな七五三の家族写真がSNSに飛び込んできました。
あれ?七五三を春にやるの?
そう思ったのと同時に本当に素敵なご家族の写真に、
そうか?別に秋にこだわらなければいけないこともないか!?
と思っている私がいました。
そして、それを見た数日後、やはり七五三のお着付け依頼をお受けしたのです。
春を選ばれたご家族にはそれぞれの想い、ご事情がありました。
まず、SNSで投稿された友人は、一番下のお子様が昨年誕生されて、秋にやるのは大変だったのだろうと推察いたしました。
長男が5歳ということで、秋にはやれなかったけれど、この春にということだったのだと思います。
ご依頼受けてお着付けした方は、7歳のお嬢様とお母様でしたが、
まず、やはり一番下のお子さまが1歳ちょっとということで、秋だと大変だったこと、
そして、ご主人様の単身赴任だったり、また5月からは海外赴任が決まって、やるなら今!!
というまさにジャストな時を選ばれたということです。
秋の七五三のお着付けも元々は11月15日 という伝統的にいい継がれた日がありますが、
今では10月から12月までのお着付のご依頼をいただいています。
では七五三が11月15日というのはどこから来ているのでしょうか?
日本の通過儀礼の一つである七五三はいつ頃から始まったのでしょう?
子供の成長を願うのは、日本中、いえ世界中、はたまた動物でさえ、生き物全てが願うところでしょう!
七五三の儀式
平安時代から七歳、五歳、三歳の別々に行われて儀式を三つまとめて行うようになったのが『七五三』です。
三歳 『髪置きの儀』 三歳を機に髪を伸ばし始める(男の子・女の子)
平安時代には、男女とも生まれて7日めに産毛を剃り、三歳までは坊主頭でした。三歳の春から髪を伸ばし始めました。
五歳 『袴着の儀』 五歳になった男の子が初めて袴を着用する儀式(男の子)
平安時代、公家階級で行われていた『袴着の儀(着袴の儀)』が元になっています。初めて袴を履く儀式です。
平安時代は吉日。室町幕府になって11月15日に定められました。
江戸時代以降は男子のみの風習となりました。
七歳 『帯解きの儀』 七歳になった女の子が大人と同じ幅の帯を使うようになったことをお祝いする儀式
平安時代にはこの祝いはなかったそうな。鎌倉時代になって子供は着物に紐を付けて着ていましたが、この紐を取って帯を結ぶ儀 式が始まります。(着物の様式が違っていたから!?)
「帯解きの儀」となったのは室町時代からです。(帯直し、紐落とし、紐解き などとも言われます)
当初は男女とも九歳で行われていましたが、江戸末期からは男児五歳(袴着の儀)、女児七歳、武家も庶民も11月15日に定められました。(江戸幕府5代将軍綱吉が、長男徳松の健康を11月15日にお祝いした)
このような経緯の元で、現在でもメインは11月15日前後で行われています。
今、風習としての考え方の一方で、いろんな事情と天候なども 合わせて考えて、一年を通して選ばれてきているようですね。
お子さまの成長を喜び、今後の健康・幸せを願う親の気持ちが、このお祝いに現れるとしたら、あえて日程の風習にこだわらずに行うことも有りなのでしょうね。