卒業・入学シーズンの着付けもほぼ終わって!
怒涛の1ヶ月間が終わりました。
お子様の晴れの卒業式です。
お着付けして、お写真までお撮りして、といったことは、忙しくも、緊張なさっているお客様に、なかなかお願いしずらく、最近はほとんど撮らないで帰ってきてしまいます。
そんな中、卒業式が終わった後で、メールなどで、写真送ってくださった方の写真の一部です。
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左:お着物のお母様と袴姿のお子様です。親子揃っての着物姿は、将来、お子様にとっては、素敵な思い出として残ることでしょう!!
母娘ともに着物という方は、やはりそう多くはありません。やはり、お子様のお支度で頭いっぱい、手いっぱい、というのが現実なのでしょうね。
それから、お子様が主役なので私までは、というお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
でも、お母様もお着物お召しになられることは、思いやり、おもてなしの心の表現に他なりません。
礼装の着物で式に臨むということは、お子様へおめでたいお祝いの気持ちをより表すことになりますし、主催者側(ここでは学校)に対しても礼を持って参列します、という気持ちを表すことになるのですから。
そしてその気持ちは何よりも、お子様の思い出として、写真と共にしっかりと残っていくことになると思います。
中:小学校の卒業式です。袴はレンタルですけれど、お着物はお母様の中振袖とのことです。松葉模様に錦糸の模様が入って、素敵なお着物でした。お母様やおばあさまからのお着物をお召しになられた方が、他にも多くいらっしゃいました。昔の着物が今、現代に蘇って晴れの日のお衣装として継承されていく!!本当に心温まる感動をいただく瞬間でもあります。
右:大学の卒業式の袴のお着付けです。赤色が素敵に似合っているお嬢様でした。模様には南天が描かれていました。「難を転じる」という意味で縁起物としての意味合いもあります。お嬢様の行末までも きっと見守ってくれることでしょう。
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怒涛の如き卒業式シーズンと入学式が終わりました。
お着付け依頼もさまざまです。
まずは小学校の卒業式、これが大変なんです。
卒業式自体が、公立だとエリア一体全て同じ日です。
今年は横浜市は3月17日でした。
着付けの終了時間は、学校の登校時間が決まっていて、ほぼ同じです。
小学校卒業生の登校時間は8時頃
保護者の受付は8時50分もしくは9時頃から
式は9時30分開始
その前に卒業生を送り出す担任の先生の袴の着付けが7時〜7時ちょっと過ぎくらいまで
といった流れになっています。
まず、卒業生であるお子様の着付けです。
8時までに何人お着付けできるか?
単純に袴のお着付けでけだと、特別イレギュラーがなくてスムーズだと20分でOKですが、やはりちょっとしたことで、時間取られたりすることも多いので30分は見させていただいています。
それでも5時半からでもという方もいらした場合でも、5人はお受けできる計算ではあるのですが、
出張着付けの悲しさは、移動の時間があるのです。
極力近場でお引き受けして、と思っても、オファーいただく順番でお引き受けせざるを得ないところもあり、そんな中、分刻みの予定を立てていきます。
さらには、駅からお客様のご自宅までの経路と所要時間です。
お住まいのお客様にとりましては5分、10分は駅近で時間は短いし、とのお考えは当然ですが、初めての私にとりましては、曲がる方向一つ間違えただけでも、その倍の時間も考えなければならなかったり・・・。
Googleマップとの睨めっこで当日まで何度も見直します。
電車のナビとマップとで分刻みのスケジュールを立てていきます。
車で移動する場合も同じようにルートと所要時間を入念に、何度もチェックを繰り返します。
<日にちごとにスケジュールを立てては書き直し、検討を繰り返しているノートです。そしてマップも一応印刷して、当日お守り代わりに持参します>
<つい最近、パソコンやスマホのマップに双眼鏡マークを使うと、実際の写真の中でルートを進んでいけることを知り、初めての道でもスムーズに行けることが判明。嬉しい発見です。>
ということで、実際にお伺いしてお着付けする時間の何倍もの時間を費やして、スケジュールを立てていきます。
当然、お客様にも、ご依頼時間を許容時間の範囲内で、少し変えていただいたりといったお願いをさせていただいて、協力いただく場合もございます。
お客様へのお伺いする時間は、ご自宅を出られる時間をまずお聞きして、そこからお着付けに必要な時間を逆算して、お伝えしています。
こういった手順で、順番にお伺いするわけですけれど、時には、ご用意していただく着物や小物を含め、問題が発生すると、予定の時間をオーバーすることもないわけではありません。
ただただ、いきなり訪問して、ということではなくて、事前からの連絡をしていても、そういったことは発生します。
それは、お客様にもっとしっかりチェックして欲しいと思っても、事情を知るとやはり難しいところもあって、お客様を責めるわけもいかないのが見えてきます。
臨機応変が求められる「出張着付け」なのです。