今や過去の事?忘れ去られる婦人週間

2022年4月9日朝日新聞土曜版

今は昔、男尊女卑という言葉が時々きこえていた時代があった

そんな時代の中だったこそであろう『婦人週間』という言葉を付けて、女性の地位向上を目指して、1949年から始まったという。

女性が参政権を行使したのが1946年4月10日だったことにちなみ毎年4月10日から1週間を婦人週間として、さまざまな行事が行われていたという。  (1998年 女性週間と名前を改める。2000年に終了)

国際婦人年の登場

世界的にも女性の地位向上を目指して、1975年に10年間の国際婦人年が立ち上がり、第1回目国連婦人会議としてメキシコで開催されています。

その後各国での取り組みが始まり10年後の1985年、締めくくりがケニアの首都ナイロビで開催されました。

政府間の国連会議が開かれている周りで、各国の一般市民のグループもNGOとしてナイロビ大学のキャンバスに集結し、各国競って 発表、活動を行いました。

当時の私は子育ての真っ最中であり、地域の仲間と一緒に、ミニコミ誌「ワンダー」を発行し、また「ワンパクサタデー」という地区センターの活動運営に携わって、精力的に子育て問題を考えている時期でもありました。

そんな活動についてのレポートを提出して採用されたのが、横浜市からの国際婦人年NGO参加でした。13人の一人として。

13人でのワークショップのための発表資料作り、ショートストリー<女性の1日・朝>を演じる、お芝居です。

そのお芝居のストーリーの中に入れていた内容、思い出しながらちょっと紹介してみましょう。

朝、出勤前の主人はテーブルで食事の後のコーヒーを飲みながら新聞を読んでいる。

そこで「おーい!靴下!」と声を上げて奥さんに靴下を持ってこさせて、自分はというとコーヒー飲みながら、新聞読みながら、足を組んで奥さんに靴下をはかせている。

といった情景です。

もちろんその当時そんな家庭、夫婦が当たり前かというとそうでもなかったとは思いますけれど、でも、男女の関係はそのような状況であったのはあながち間違いではないのです。

今の方にとっては信じられない事かもしれませんね。

そしてその年1985年 この国際婦人年の提言を受けて 日本では以下の事が新しくなったのです。

● 国籍法の改正

● 「男女雇用機会均等法」が公布される

● 「女子差別撤廃条約」の批准

女性のパートとして多くの女性が社会に進出していくようになったのは、その5年~10年後からだったような気がします。

現在は?

6月に男女共同参画週間があり、3月には国際女性デー行われている。

普段注目されにくい問題を深堀するには良い機会ということだろう。

しかしながら、まだまだ男女平等というのは道半ばとこの記事を書いた女性記者も伝えている。

共働きの娘のところは、旦那さんも家事や育児など私の時には考えられなかったほどにやっている。

しかし、そこに男の人でそこまでやってくれるのはすごい❕ と思っている自分がいる。

それは、男の人がそこまでやるのは特別だと思い込んでいること自体が平等の概念に立っていない事に気付かされる。

そこで、男性である夫が自分は他の夫、父親よりもよくやっているのだという気持ちがあるのであれば、それはまだ平等の概念まで達していないし、妻が、夫は他の家の夫たちに比べたら良くやってくれているという思いがあるのであれば、それも女性自身が平等の感覚になっていないのではないのでしょうか?

もちろんお互いに感謝しあって、尊敬しあっていくことは大事な事ですけれども。

若い世代のご家族関係、それぞれ如何でしょうか?

女性のみならず、マイノリティーの地位向上は今だ道半ば。

まだまだ頑張って考え続けていかなければならないですね。

着物コラム

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