特別展 大江戸の華 見てきました。

武家の儀礼と商家の祭

江戸時代の鎧が、実に綺麗な状態で目の前に!

今までも何度か本物の鎧はこういった展示会で見ていました。

でも今回の鎧は、本当に今出来上がったばかりでそこにある、というほどに綺麗でした。また、その細工の見事さが良くわかりました。

中には、アメリカやイギリスに贈答品として送られたのもあり、それらの国の美術館から借りて展示されていたのも有りました。

10体くらいはあったと思います。色も素敵で鮮やかだったりと、これほどうっとりと鎧を眺めたのは初めてでした。

武家の奥方様の籠 吉祥文様等が描かれ、籠の中にも絵が描かれている。(殿方用は無地)
納戸綸子地紅葉賀文様小袖(友禅染が出てきた事で、模様を描く事が出来るようになった。

納戸というのは納戸色という青色の一つの名称です。

紫縮緬御所解文様小袖
お雛様

状態はいい物でしたが、この様に地味なお雛様、初めて見ました。雛飾りの道具はいろいろたくさん並べてありました。

「江戸時代の”ハレ”の場面や舞台を描いていた特別展」

「本展では、江戸の武家や商家の儀礼、祭りなどの年中行事をとりあげ、江戸の人びとの暮らしや人生における”ハレ”の場面や舞台を描いていきます。・・・」

とパンフレット上でうたわれていました。

そして、やはりパンフレット上で書いてある通り、国内各所から優品を集めると共に、イギリス・アメリカからも二領の鎧が日本に里帰りする、という事で、展示してある品物はすべて素晴らしいものでした。

しかしながら、残念なことに、展示の仕方か?説明の仕方か? ”ハレ”は感じられませんでした。

「”ハレ”という場面や舞台が明日への活力に通じる。 このことは現代のわれわれにも通じることではないでしょうか。

本展覧会はコロナ禍に見舞われたこの時代にあって、明日への活力を考える場になれば幸いです。」

と最後に結んでありました。

でもそれがあまり感じられなかった、響いてこなかったことは、残念でした。

一番インパクトのあった鎧や刀などが”ハレ”にどのように結び付くのか?

ひな祭りもただひな人形とその他のたくさんの道具を並べただけ。お祭りも大きな商家のお祭り用の様々な道具や神社として祀ったものが置かれてはいたけれど、そこから、お祭りの喧騒は聞こえてこなかった。

何だか未消化な気分でもありました。